コロナ禍での会社設立・経営を成功させるポイントとは?事業計画を丁寧に作って融資や補助金の準備をする!
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コロナワクチンの接種が始まり、日本も少しずつ元の生活に戻るような動きが出始めると思います。
いち早くワクチン接種が始まったアメリカやヨーロッパでは人の動きも活発になり、止まっていた経済が復活の兆しを見せ始めています。
アフターコロナやウィズコロナという言葉があるように、当分の間はコロナ禍に適応させたビジネスモデルや売上を安定させる仕組みを考えないといけません。
そこで日本経済が盛り返すタイミングで、会社設立や事業をスムーズに行えるよう、そしてコロナ禍でも安定して事業を継続させるためのポイントを整理してみました。
1、事業計画と数値計画の作成をする
起業準備で必ず行って欲しいのが、事業計画の作成です。どんな価値を提供して売上をあげるのか、そのビジネスの仕組みを整理して、文章や図で表現します。
さらに数値計画も作成することで、向こう3年間ぐらいの売上や経費、利益の予測を立てたり、その数字を達成するための行動を計画することで頭の中で描いていた青写真を実現可能なものへと組み立てていく作業です。
ミネルバ税理士法人では、この事業計画の作成支援を長年行なっており、そのノウハウを動画にまとめさせてもらいました。事業計画作成の全体像とビジネスモデルの図式化について紹介した動画になりますので、ご覧ください。
・アフターコロナに向けた事業計画の作り方
事業計画を始めてつくる方で、何から準備した方が良いかわからない人はこちらの動画をご覧ください。
後半でも紹介しますが、自治体の創業支援でも一緒に事業計画をつくるサービスがありますが、違う切り口で情報に触れることで理解が深まると思います。
・ビジネスモデル概念図の作り方
事業計画書の役割は二つあると思っています。一つ目は、自分の頭の中にあるビジネスの構想を整理すること。二つ目が第三者に自分のビジネスの魅力を伝えることです。
特に二つ目の自分のビジネスを上手に第三者に伝える技術は、融資を申し込んだり、補助金の申請をする上で重要です。
ミネルバ税理士法人では、事業を理解してもらう上で一番大切と考えているビジネスモデルを図式化することで相手にストレスなく魅力を伝える手法をとっています。
事業計画を説明する書籍やセミナーでは、あまり紹介されていない手法を動画で説明していますのでぜひ参考にしてみてください。
2、自治体の行う創業支援制度を活用する
事業計画の作成と同時に行なって欲しいのが、自治体の行う創業支援制度を活用することです。
都道府県単位で行っている起業家を支援するサービスと、市区町村で用意しているサービスは別々なので、必ず会社設立予定の場所が属する各自治体に確認するようにしましょう。
ここでは参考になるように東京都・品川区での創業支援制度を例に説明させていただきます。
・東京都で行う「創業助成事業」
都内で創業を予定している方に向けて、東京都では創業にかかる経費の3分の2(100万円~300万円)を助成してくれる制度です。
締め切りがあるものなので、今年度がダメでも恐らく来年度も同じような支援が実施されると思うので、毎年かならず確認するようにしましょう。
事業を軌道に乗せるために、創業時の支出はなるべく減らしたいものです。経費の一部を支援してくれるこの制度は起業家にとってありがたい内容です。
注意したいのは、対象となる創業者の要件が厳しいのと、年度によって若干の変更があるので必ず最新の情報に照らし合わせて判断するようにしてください。
東京都が運営するTOKYO創業ステーションでは、要件の一つである専門家と一緒につくる事業計画作成を支援してくれます。支援内容は充実しているので、自分に合ったサービスを受けてみるのも良いでしょう。
事業計画の作成にも一カ月以上かかりますので、会社設立や事業の準備の中でも初期段階で着手しておくことをおすすめします。
・自治体で行う創業支援を活用する
まずこれから会社設立を予定する方に知って欲しいのが、自治体の創業支援を受けることによって会社設立費用が安くなるかもしれないということです。
国から認定を受けた品川区から創業支援を受けることで、創業時に受けられる特典があるわけです。その一つが登録免許税半額というものです。
たとえば株式会社であれば必ずかかる費用として登録免許税は15万円、合同会社の登録免許税は6万円かかります。これが半額になるのは嬉しいです。
そのためにも、品川区で用意する創業塾に通うとか、コンサルタントと一緒に事業計画を作ったり相談をするなどの取組みが必用です。
おそらく一カ月以上はかかるので、会社設立予定日の数カ月前から準備しないと、登録免許税半額のメリットを享受できないので気を付けてください。少しでも起業を思い立ったのであればスグに創業支援を受けることをおすすめします。
その他にも融資を受けるときの自己資金要件が緩和されたり、金利が下がったりと起業家にとって嬉しい特典が多いので準備中にすべて終わらせてしまいましょう。
3、創業融資に向けて自己資金を準備する
ほとんどの起業家の皆さんが、事業を始めるにあたり資金が必用なのではないでしょうか。今はインターネットを利用したサービスだと資金をほとんど使わずに始められるものもありますが、店舗ビジネスや仕入れや設備を必用とする事業の場合、多額の資金が必用になります。
そのような資金を準備するために、融資が選択肢の一つに入ると思います。創業時の融資は、公庫が行なう創業融資と、一般の金融機関が行う保証協会付き融資の二つに大別されます。保証協会付き融資の場合、自治体の支援を受けることで金利や保証料が優遇されることもあるので、確認するようにしましょう。
・創業融資のポイントを整理
なかなかわかりにくい創業融資の仕組みを動画で整理しているので、こちらもご覧ください。
・創業融資を成功させるために自己資金が重要!
創業融資を成功させるために注意すべきことはいくつかあるのですが、準備できることとしては「自己資金」をできる限り集めておくということです。
たとえば公庫のHPでは融資を希望する金額の10分の1の自己資金が必用と書かれています。しかし実際の現場では、成功している創業融資をみると、希望融資金額の3分の1から2分の1の自己資金がある方が安心のような気がしています。
そこで、起業準備期間中にできる限り自己資金を確保しておくようにしてください。他人から借りたお金は自己資金にすることはできないので、あくまでも自分で稼いだお金を少しずつでも貯めておくようにしましょう。
金融機関からすれば、少しずつ自己資金を計画的に貯めている人は、計画的に返済も可能な人というプラスの評価もしてもらいやすいと聞きます。
事業計画を作ると、事業に必要な資金が算出できると思います。今の自己資金で足りない部分は融資でまかなうと思いますので、その金額の3分の1から2分の1の資金を準備できるのが理想的です。
4、自社サービスが市場に受け入れられるかテストする
最後に、会社設立をしないと事業を始められないわけではありません。物を売るにしても、サービスを提供するにしても、小さく準備は可能です。
・クラウドファンディングで市場調査してみる
たとえばクラウドファンディング。無料でスタートできて、物でもサービスでも多くの方の賛同を集めることができれば、先に資金を手に入いれることができるわけです。
その後に物やサービスを提供すれば良い仕組みですので、リスクはほとんどありません。実際に市場に受け入れられるかどうか実験もできますので、準備期間中に検討してみてください。
国内で有名な購買型といわれるクラウドファンディング会社は上記3社ですので、興味があれば試してみてください。
・自分で自社HPを作成してみる
今は簡単にホームページを作成できるツールが多く出されていますので、まずは自分でサイトを作ってみることをおすすめします。
たとえば弊社でよく利用するのは「ペライチ」というサービスです。デザインや文章も自由に作ることができるので、専門知識がなくても簡単にホームページが作れてしまいます。
いかがでしたでしょうか。
コロナショックによって、会社設立や事業スタートを遅らせた方も多いと思います。これから少しずつ経済も回復の兆しを見せてくると思いますので、来るべきタイミングに向けて、この記事で紹介した準備を進めてみると良いでしょう。
もし自分一人では何から始めて良いのかわからないという方がいましたら、お気軽にご相談ください。