労働者協同組合の設立・登記について
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2020年に労働組合法が成立し、2022年に同法が施行されることになりました。株式会社と異なり、出資や経営、労働を組織に関わる組合員が行なう仕組みです。
株式会社との違いを明確にすることで、どのような組織で事業を組み立てるか判断する材料にしてください。
▼共同労働とは
労働者協同組合法が成立し、労働者協同組合に法人格が認められることになりました。出資・経営・労働すべてを組合員で行なうことになり、定款に意見の反映方法を規定します。
企業や役員の命令で働くのではなく、仲間と共同して働く点が特徴です。組合と組合員の間では労働契約を締結し、労働関係法規が適用されることになります。
▼労働者協同組合と株式会社の違い
労働者協同組合と株式会社の大まかな違いは以下になります。
労働者協同組合 | 株式会社(発起設立) | |
出資 | 組合員が行なう | 発起人が行なう |
経営 | 組合員が行なう | 取締役が行なう |
配当 | 配当できない(非営利) | 配当できる(営利) |
発起人の数 | 3人以上 | 1人以上 |
労働者協同組合設立の流れ
1、発起人会の立ち上げ・必要書類の作成
組合員になる3人以上で発起人会を立ち上げます。定款や事業計画書等を作成し、創立総会に向けて準備を行ないます。
2、創立総会の公告・実施
創立総会では定款の承認や、役員の選出などを行ないます。その後、組合員は出資額の払込みをします。
3、法務局への登記申請
必要書類を作成、添付し管轄法務局に登記申請をします。
4、各都道府県に成立の届出
登記後、2週間以内に各都道府県の管轄部局に組合成立の届出をし、事業をスタートできます。
労働者協同組合は非営利の組織となるため、税務・会計については下記の通りとなります。
・法人税
非営利活動については非課税です。但し、法人税法に規定される収益事業を営んでいる場合には、本来の労働組合等の活動にかかる事業の部分と収益事業の部分を会計的に区分することにより、その収益事業部分については法人税の申告をしなければなりません。
・消費税
課税取引をおこなった場合は、消費税の申告・納税をおこなわなければなりません。ただし、消費税課税売上高が年間1,000万円以下である場合は、免税事業者として消費税の申告・納税が免除されています。
いかがでしたでしょうか。労働者協同組合という新しい非営利としての働き方が、選択肢として出てきました。NPO法人と比べても柔軟に組織運営ができる点や、多様な働き方の受け皿として期待される点で、今後注目が集まっていくかもしれません。
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