副業で事業を始める時の注意点
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品川区五反田最大手のミネルバ税理士法人でございます。
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副業で事業を始める際には下記の注意点があります。
①現在の勤務先の就業規則が副業を禁止していないか
現在お勤めの会社の就業規則において副業が禁止されていて、もし副業が発覚した場合、労務関係のトラブルが生じる恐れがあります。実際に副業をしたことで会社に解雇された方と、会社が裁判で争う事例も多々ありますので、副業を始める前にしっかりと確認しておきましょう。
②副業が何の所得に該当するか
基本的に副業は雑所得に該当しますが、要件を満たしていれば事業所得に該当する場合もあります。但し国税庁から令和4年10月7日に公表された案では、記帳・帳簿書類の保存があれば副業の収入金額に関わらず、
社会通念上の判断で事業所得に該当するか業務に係る雑所得に該当するかを判断するとされ、記帳・帳簿書類の保存がない場合には、事業所得と認められる事実がない限り業務に係る雑所得に該当するとされました。
施行時期は今のところ未定ですが、国税庁は令和4年確定申告から適用したいという意向があるようです。
施行時期が決定次第、詳細ご案内させていただきます。
また副業が事業所得なのか、雑所得かによって税金の金額が変わってきます。
事業所得の場合、損益通算が可能であるということが大きな特徴です。損益通算とは赤字と黒字を相殺することをいいます。つまり、赤字の損失を他の黒字の所得から差し引くことです。例えば事業所得で赤字が生じた際に、それを給与所得の黒字とぶつけることができます。
一方で雑所得の場合損益通算はできませんので、赤字が出た場合その赤字はなかったものとして切り捨てられます。
この点で事業所得、雑所得の違いがありますので、今後副業で確定申告をされる際にはどちらの所得に該当するのかを注意していただくようお願いいたします。
③確定申告を行う必要がある
会社員の場合は(他に所得が一切ない場合)、お勤めの会社で年末調整を行うことにより所得税が正しく計算されるため、確定申告は必要ありません。しかし副業の所得が20万円を超えると確定申告の必要がありますので、注意しなければなりません。ちなみに副業をしていない方でも給与の収入金額が2,000万円を超えると確定申告が必要となります。
④住民税
会社員の場合住民税は原則毎月の給与から徴収される特別徴収という形式を取りますので、自分から納付する必要はありません。しかしこの方法で住民税の納税を行うと、副業の収入の増加に伴い、住民税額が増えていることが会社に発覚する恐れがあります。そこで自分で納付する普通徴収に切り替えることで、会社に発覚するリスクを軽減するという方法もあります。
ただ普通徴収に切り替えることによる事務的負担もありますので、メリットとデメリットを比較衡量したうえで決められるのが、良いかと思います。
上記の点に注意して副業を始められることをお勧めいたします。
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